知っておきたい放射線被ばくの単位

家族を守りたい
先生、「放射線被ばくに関する単位」ってたくさんあって、違いがよくわからないんですけど…

防災研究家
そうだね。ベクレル、グレイ、シーベルトなんかが並んでると、混乱するのも無理はないよ。では、例えば放射線を出す物質があったとしよう。この物質の活動を測るのに使う単位は何かな?

家族を守りたい
えーっと、確か…ベクレルでしたっけ?

防災研究家
その通り!ベクレルは放射能の強さを表す単位なんだ。物質からどれくらい放射線が出ているかを表す時に使うんだよ。
放射線被ばくに関する単位とは。
放射線被ばくに関する単位は、その目的や用途に応じて様々なものが使われます。代表的な単位として、ベクレル(旧称:キューリ)、クーロン(旧称:レントゲン)、グレイ(旧称:ラッド)、シーベルト(旧称:レム)などが挙げられます。
放射線とは?

放射線とは、エネルギーが空間や物質の中を伝わる現象のことをいいます。目には見えませんが、レントゲンや太陽光なども放射線の一種です。
放射線には、物質を透過する力や、物質を構成する原子をイオン化する力があります。この性質を利用して、医療現場での画像診断やがん治療、工業製品の検査など、様々な分野で活用されています。
ベクレル(Bq)とキューリー(Ci) – 放射能の強さ

放射性物質がどれくらい放射線を出す能力があるのかを表す単位が、ベクレル(Bq)とキューリー(Ci)です。
ベクレルは国際的に広く使われている単位で、1秒間に1個の原子核が壊変する放射能の強さを1ベクレルと定義します。
一方、キューリーはかつて使われていた単位で、1グラムのラジウム226の放射能の強さを基準に定められています。
1キューリーは370億ベクレルと非常に大きな値であるため、現在ではベクレルが主に用いられています。
例えば、食品の放射能汚染のニュースでは、ベクレルを用いて1kgあたりの放射能の強さが示されます。
クーロン(C)とレントゲン(R) – 放射線の量

放射線の量を表す単位として、クーロン(C)とレントゲン(R)があります。まず、クーロン(C)は電気量の単位です。放射線には、アルファ線やベータ線のように電気を帯びたものがあります。クーロンは、これらの放射線が持つ電気量の多さを表す際に使われます。
一方、レントゲン(R)は、X線やガンマ線といった電離放射線が空気中を通過した際に、どれくらい空気を電離させたかを示す単位です。レントゲンは、放射線が物質に与える電離作用の程度を表すために使われます。
簡単に言うと、クーロンは放射線そのものの量、レントゲンは放射線が空気中で起こす作用の量を表していると言えます。ただし、レントゲンは空気中における電離作用のみに着目した単位であるため、人体やその他の物質への影響を直接的に表すものではありません。
グレイ(Gy)とラッド(rad) – 吸収線量

放射線が物質に当たると、そのエネルギーは物質に吸収され、様々な影響を及ぼします。この吸収されたエネルギー量を表す単位が吸収線量で、グレイ(Gy)もしくはラッド(rad)という単位を用います。
1グレイは、放射線によって物質1kgあたり1ジュール(J)のエネルギーが吸収されたことを示し、1ラッドは1グラムあたり100エルグ(erg)のエネルギー吸収量を表します。1グレイは100ラッドと換算できます。
グレイやラッドは、放射線が物質に与えたエネルギー量を表すものであり、人体への影響の程度を表すものではありません。人体への影響は、放射線の種類や被ばくした部位、期間などによって異なり、シーベルト(Sv)やレム(rem)といった単位で評価されます。
シーベルト(Sv)とレム(rem) – 線量当量

放射線の影響を考える上で、人体への影響度合いを示す単位がシーベルト(Sv)とレム(rem)です。これは線量当量と呼ばれ、放射線の種類やエネルギーの違いを考慮して、人体への影響を統一的に評価するために用いられます。
シーベルトとレムの関係は、1シーベルト(Sv) = 100レム(rem)です。国際的にはシーベルトが使用されていますが、日本ではレムも用いられることがあります。
放射線による健康影響は、この線量当量によって大きく異なり、数値が大きいほど、健康への影響が大きいことを示します。
